ウォールパネルにフローリング材を

フローリングでパネリング

壁・天井にフローリング使う発想

無垢材の壁材・天井材は一般的にパネリング・羽目板と呼ばれるモノを使います。

無垢材は自然素材であり、また調湿効果で室内の湿度を調整してくれます。湿度の高い時期は湿気を吸い、湿度の低い時期は湿気を放出し快適な空間を作り出します。また無垢のテクスチャーもその存在感が際立ちます。

壁にはパネリングを・・・・

パネリング材は壁や天井に貼るために最適化して製造されています。厚みや加工など

フローリング材を使う

無垢フローリングは、その名の通り床用でフローリングと利用されることを前提として製造されています。しかしながらパネリング(羽目板)とフローリングの製造はほぼ同じで強度や耐久性、床面の攻撃対する塗装や仕上げが異なるだけとなります。パネリングと比較して圧倒的に樹種が多いのがフローリングです。

フローリングの場合、基本的に床用として仕上げられているためウッドパネルにあるデザイン性重視のデザインのものはありません。木の質感、雰囲気をそのまま活かす使い方となります。

ナラ フローリングを壁で利用
無垢フローリング ナラ 90㎜幅 UNI オイル塗装

パネリングは1枚モノが大半で、最近ではコスト削減やデザイン的な理由で短めの材も流通しています。フローリングは、一枚モノ、乱尺、UNIの3パターンとヘリンボーンやパーケットなど、デザイン性を考えることもできます。ただ広葉樹系の長寸材はフローリングには無いのがパネリングとの大きな違いの一つとなります。

ヘリンボーンフローリング
無垢フローリング アカシア ヘリンボーン 無塗装

参考:パネリングをフローリングとして使用することも可能です。その場合用途や強度的なことを考慮して適用しましょう。パネリングの場合サネが2方だけだったり、耐久性の問題が出たりしますので、もし使用する場合は、樹種などの強度を選定基準に入れる必要があります。

フローリングとパネリング

フローリングとパネリングは同じ製造工程で製造されます。(乾燥状態が少し違う程度)

大まかな工程は、カットされた木材を人工乾燥を行い、その後サネ加工、プレナーにて床面を仕上げます。

加工の違い

基本工程に大きな違いが無く、基本的にフローリングはエンドマッチ加工で四方本実加工で仕上げられます。それに対してパネリングは二方本実加工で仕上げられる場合が多いです。これは長手方向のみにサネ加工が施されます。当然ながらエンドマッチ加工したパネリングもございます。

マホガニーパネリング

本実加工

パネリングでは、縦方向のサネの接続で目透かしを入れるデザイン的な加工やフローリング同様に隙間なく接続する加工があります。

・本実突付加工

フローリングでは一般的にこちらの加工となります。パネリングでも同加工の商品は多数あります。もっとも一般的な加工方法です。

・本実目透かし加工

サネ部分と背面を長く加工して、サネを合わせると板と板の間に隙間が出来ます。これにより縦の溝ができデザイン的なアクセントとなります。

糸面

フローリングやパネリングには糸面と言う角部分を削り取った加工が施されています。中には糸面の無い接続分が完全に張り付きフラットな仕様として糸面無しの商品もございます。

フローリングの糸面はほぼ似た角度で削り方をしておりますが、パネリングはその削り方が大きくアールを描いたり、フローリングと同じ加工を施されたり様々です。

レッドシダーパネリング
無垢フローリング チーク

画像のレッドシダーとチークの糸面の加工についてもレッドシダーの方がアールが緩やかな仕上げとなっています。

仕様の違い

フローリングは、床に使う性格上フラットで通常の歩行が可能な形状の仕上げが大半です。名栗加工やブラッシング加工などもありますが、基本的にフラットな仕上げとなります。

チーク モザイクパネル

一方パネリングはフローリング同様の仕上げも多々ありますが、壁・天井に使用する用途上様々なデザインを施した商品があります。寄木で凹凸をイメージしたり、ウェーブ上の形状、格子状などデザイン性豊かな商品があります。

パネリングは、デザインパネリングを除き概ね一枚モノで、厚みは8~10㎜とフローリングと比較して薄い仕様となります。これは壁や天井に使用するため床と違い強度が必要となく、また軽く仕上げると言う意味もあります。

パネリングはデザインパネリングを除いてはOPC(一枚モノ)が主流です。一方フローリングは、UNI(縦継ぎ)、OPC、乱尺の3つが主流であとヘリンボーンやパーケットなどもあります。フローリングはどうしても強度を出すため厚めの仕様が必要となりその分原材料費が高くなります。そこで、乱尺仕様やUNIなどの比較的安価に製造できる仕様があり、現在はこの2種が大半を占めます。森林保護の影響もありOPCは樹種により製造困難となりまた非常に高額となります。

乱尺仕様

塗装の違い

木質系の内装材には塗装を施す場合が多々あります。特にストレス(摩擦など)、汚れ、水などがある場所で使われる部位には概ねなんらかの塗装が施されます。これらが特に対象となるのは床材のフローリング、テーブルの天板、一部の家具などです。塗装はウレタン塗装からオイル塗装まで様々で用途、趣味趣向など様々です。当然これらの部位に対しても無塗装を好む場合もございます。

撥水 フローリング

パネリングは無塗装で使われる場合が多々ありますが、あえてオイルと塗装することで木の表情を醸し出したり、壁や天井とは言え汚れなどが気になる場合オイル塗装を施す場合も多々ございます。

フローリングは基本的に塗装を推奨しますが、パネリングは自由にご選択いただきます。

多種多様な樹種が選べます

マホガニー 無垢パネリング 無塗装

無垢パネリングも実は多種な樹種が流通しておりますが、一般的にレッドシダー、ヘム、パイン、ヒバ、杉、ヒノキなどが多く見受けられまが、実際にはオーク、マホガニー、チークなどその他広葉樹流通しています。ただ無垢フローリングはさらに多様で、グレードも多種存在します。

ただ、パネリングはデザイン性の高いウェブ、格子、寄せ木など床材では不可能なデザインウォールがあります。

パネリング材で針葉樹が多いのは、重さから起因しているところもあります。針葉樹は導管が広く密度が低いため軽く構造として柔らかい傾向にあります。密度が低く導管が広いと言うことはそれだけ空気を蓄えるため保温性などに優れたりします。

取扱い樹種