オスモカラーの塗装方法について(拭き取りについて)
フローリングにおけるオスモカラーの塗装は他の自然オイル塗装と異なり、基本的に拭き取りを行わず刷毛のみで刷り込むように薄く延ばし塗装します。実際に塗装直後は少し多めに塗料が乗っているように感じても翌日には浸透し(油分の多い材は注意)、また溶剤や乾燥剤なども含まれるためそれらは揮発します。(塗りすぎは刷毛ムラとなり乾燥不良となり、光の反射でムラが目立ちます。生活摩耗によりある程度は改善されます。過剰な塗りすぎはべたつきとなり乾きません。この場合拭き取りが推奨されます)
塗料性能に関する多くのトラブルは耐水・耐摩耗・耐久性の欠如。これは、下地作りの超仕上げ、塗装直後に拭き取りを実施することで本来浸透する塗料の成分が十分に浸透しないことで塗料成分が不足することが原因です。これは海外の製造工場塗装のオスモカラー商品に多く見られます。
下地超仕上げや塗装直後に綺麗に拭き取り塗装を行うと、ツルツルとした質感の一見綺麗に見える仕上がりとなります。逆に正しく施工した場合、若干ザラつきのある仕上がりとなります。ザラザラした仕上げは生活摩耗や完全乾燥後に気になる場合は800~1000番前後で軽くなでるようにサンディングすればザラツキは軽減または無くなります。強くサンディングするとツルツルになります。
拭き取り塗装について
施工仕様には記載されておりませんが、拭き取りについて不可としておりません。塗りすぎた塗料は乾燥不良となりベタつきやムラとなります。塗りすぎでない場合でも、浸透後の拭き取りならば性能的に大きな問題無いと思われます(未測定)。
※他の自然塗料同様の塗装後のしっかりとしたふき取りは無しとなります。
※拭き取り塗装を施したオスモカラー塗装は見た目が非常に綺麗に仕上がります。
着色系塗装は解りやすく、塗装直後に拭き取ると色が落ちますが、5分程度時間(2-3分後でも十分)が経過すると優しく拭き取っても大きく色は変わりません。拭き取りについては、ムラとり程度の拭き取りが理想かと思われます。ある程度浸透すれば大きく性能が落ちることは無いと思われます。
オスモカラーのフロアークリアー提示する施工仕様
上記のように拭き取り無しで塗装しますが先ほども記載しましたが塗り過ぎた塗料について浸透後に拭き取りは問題なしとしています。実際塗りすぎた塗料は乾燥不全だったりムラの原因となります。
※フロアークリアーエキスプレスなどは、少し時間がたつとほぼ拭き取りは無理となります。べたつきが凄く拭き取れない。この場合一度無理やり綺麗に拭き取り再度塗装するほうが良いでしょう。
塗装直後は塗料の粘度が高いこともあり拭き取ると根こそぎワックス成分など拭き取ることとなります。結果オスモカラーの特徴である撥水性や耐摩耗性が損なわれます。
オスモカラー ウッドワックス #3163(ウォルナット)
素材はアカシアで下地のウッドワックスの塗装直後
コテバケのみで塗装した直後の画像です。塗料をよく伸ばし擦り込み通し刷毛を数回行いムラをとります。
塗装直後にペーパーウエスで拭き取るとこれだけ拭き取れるわけです。拭き取り塗装はこれだけの塗料の成分をごっそり拭き取ると言うことですね。少し時間を置いてムラを取るように軽く拭き取ると色もほぼ落ちずに綺麗に仕上がります。
※浸透時間を長くしてムラの拭き取りは塗料が少し硬化してムラ取りが難しくなります。
海外の製造工場塗装において塗装後の即時拭き取り多々見られるようです。また1回塗りの塗装もあるとのこと(海外の1回塗りは確認しておりません、国内で1回塗りは聞いたことがあります)
当社でも海外工場で検品中も工場でオスモカラー塗装を見学しましたが、塗装しながら拭き取り仕上げしていました。海外で拭き取りの塗装によるオスモカラーの品質問題が多々あると聞いております。即拭き取りもよくありませんが、超仕上げに塗装を施すのも問題があると思います。
※すべての工場で品質問題が発生している訳ではありません。
超仕上げ・拭き取り塗装を施したオスモカラー商品の特徴:塗装面が非常にツルツルして見た目が綺麗。これはフロアークリアー独特の滑り止め成分やワックス成分拭き取られているためだそうです。ただ見た目だけでは正直判断できません。塗装面を削ればある程度わかります。脆弱な塗装は簡単に剥がれ素地が出ます。
※正しく施工されている場合も、塗装後の仕上げで滑らかにする処理(1000番や800番で軽く整える)を施した場合ツルツルとした仕上がりとなります。この場合は性能的にほとんど問題ございません。(オスモカラーUVオイル仕上げは実際にまだ見たことないので仕上がりがわかりません)
当社の取り組み
当社では、オスモカラー施工仕様通り塗装し、塗料性能を十分発揮できることを前提として商品を提供しております。
様々なオプション塗装(3回塗りなど)に対応し、使用塗料の開示を行います。
当社のオスモカラー塗装のこだわり
- オスモカラー塗装仕様に準拠:正しい塗料を使用※1
- オスモカラーの塗装に最適なオスモカラーコテバケを使用
- 希釈なし※2
- サイド部分(無垢フローリングに限る)も塗装
- 国内自社にて塗装
- 熟練の塗装担当が塗装
- 3回塗りや樹種に合わせた最適な塗装オプションに対応
- 使用塗料の開示
※1 床の塗装に適さない塗料を使用している場合もあるようです。
※2 冬季や塗料の状態により、オスモカラー専用刷毛洗浄液で数%塗料を伸ばす場合がございます。