アカシア
当社無垢フローリングに使われているアカシアは、主にベトナムやインドネシアで植林より栽培されたアカシアです。主な種類はアカシア マンギュウムで葉っぱが大きい事からビッグリーフアカシアとも国内では呼ばれています。近年は中国でもアカシアの植林木(マンギュウム)がフローリングとして製造されています。
元々中国では自然の天然木のアカシアもあります。これは樹種が異なりアカシア(Acacia confusa)、非常に硬く表情(木目)豊かさが特徴的な価格的にも非常に高価なアカシアとなります。
一方アカシアの植林木は成長が早く計画的な植林により栽培されているため持続性の観点(SDGs目標15)から環境を考慮したエコロジーな材料です。また価格面でも無垢材としては魅力的な価格帯となっています。
魅力的な価格帯
アカシアの魅力は、そのナチュラル風合いやフローリングとての適性もさることながら、無垢フローリングとしてリーズナブルな価格設定にも魅力があります。
アカシアは主に東南アジアの暖かい地域で植林樹として計画的に管理されています。インドネシア・ベトナム・中国で安定して原木の供給が可能でコストを抑えることができます。
他の樹種は近年やりすぎた森林伐採により規制がかかり価格が高騰しておりますが、アカシアは計画的に植林と伐採が行われているため価格が安定しており地球環境にも優しいエコな材です。
アカシアの種類
現在フローリングとして販売されている(日本国内)アカシアは数種類存在します。同種の材でも気候や、土、伐採場所などによりその表情や色合いは若干異なるようです。主に供給されている種類はアカシアマンギュウムとなります。アカシアマンギュウムは若木と樹齢を重ねた材では比重なども結構異なる傾向にありますが近年では安定した材料が供給されています。
Acacia:アカシア
- Acacia mangium:植林 インドネシア、ベトナムなどで床材として製造、近年では中国でも床材として伐採・製造。ビッグリーフアカシアとも呼ばれています。
- Acacia hybrid(mangium × auriculiformis):植林 ベトナムなどで床材として製造、マレーシア、インドネシアでも栽培
- Acacia auriculiformis:植林 中国などで床材として製造(調査中)。ラオスで伐採しベトナムで床材として製造
- Acacia confusa:天然木 中国などで床材として製造
- Thermo Acacia:サーモウッド処理材アカシア。ベトナムで木材として製造・加工
—————————————————————————
mangiumは若木の頃は非常に軽く樹齢を重ねることで比重も重く固くなり樹木は通直なの特徴ですが樹齢を重ねる毎に心腐れが発生します。現在国内で流通しているアカシアは本材が多い。ビッグリーフアカシアと呼ばれています。
auriculiformisは一番比重が重く、硬い木となりますが樹木が通直ではく、心腐れが無いのも特徴です。寸法安定性が少し悪い傾向があります。
hybridは元々自然交配により誕生しmangiumとauriculiformisの中間的な性質を持ちます。樹木も通直であり硬さも中間的な硬さで心腐りも無く理想的な材として注目されています。
Acacia confusaは植林材とは木目、硬さなども異なり非常に高級材となります。価格的にもオークなどより高く取引されています。
※hybridと言う種類は現地ではmangiumと同じように扱われているように感じます。
ビッグリーフアカシアと呼ばれるモノがあります。アカシアマンギュム(植林木)を指しこの樹種は葉が大きいのが特徴です。スモールリーフアカシアは、アカシアコンフィーサ(天然木)を指すと思われます。アウリカルフォルミスも実は葉が細く小さいのが特徴です。
海外の工場でbig leaf / small leafと言う言葉は工場により通じませんでした。ちなみにhybridもベトナムの某工場では通じませんでした。
葉の大きさもマンギウム>ハイブリッド>アウリカルフォルミス / コンフィーサとなります。
アカシアの用途について
アカシアは幅広い用途で利用されています。紙の原料からテーブルウェア、家具、ウッドパネルなどで利用されています。基本的に植林木で、どんなところでも育つ強さがあり、早いスピードで成長します。
フローリングとしてのアカシア
グレードにもよりますが、基本的に部位により色の差があり節・白太などナチュラルな空間、カントリー調なより自然な風合いのインテリアに合います。この色差が非常にアクセントとなり木の存在感を出します。
住宅はもちろん耐久性もあり商業施設でも使用され、ペンション・ロッジやカフェなどにもマッチします。より木らしいナチュラルな仕上がりは好みが分かれるところです。
アカシアは乾燥工程で少し難がある材ですが一度乾燥して床材とした場合、耐久性もありシロアリなどにも抵抗力があるのが特徴です。比較的寸法安定性もよく、材質は適度に硬く粘りがあり、衝撃・曲げに対しても強く耐久性に優れ腐りにくい特徴があります。
木肌が少しフワフワした感じの部位があり一見柔らかく感じる場合もあります。また部位により比重も異なり硬さも異なります。
ウッドパネルなどでアウトドアでも使われる耐久性もあります。
アカシアは自然オイルとの相性が非常によい材です。全体的にオイルが非常に浸透しやすく、特に着色や調色塗装に関して色の乗りが良いのが特徴です。
※近年では濃淡のバランスも良く極端に比重の重すぎるものや軽すぎるものなど排除しています
※当社ではイエロー部分は極力無くすように工場側に指示して製造しています。薄い黄色は含まれます。
フローリングの塗装
UV塗装
床面にUVウレタン塗装を施した商品となります。紫外線照射により瞬時に塗装面を効果させます。床面にウレタン皮膜を作るため汚れ、傷、水に強くメンテナンスも容易な塗装です。
UVウレタン塗装は、木の床面にウレタンコーティングするため木に直接触れることができないため質感が劣ります。また万が一シミ、傷が付いた場合修復には業者に依頼する必要があります。
自然塗装 クリア
アカシアはオイル塗装との相性が良い材と言えます。クリア塗装、着色塗装ともよく馴染みます。
元々濃淡のある材なのでクリア塗装はその色の差異がよりナチュラルな空間を演出します。
アカシアは木肌の荒い部分があり部分的にザラつきを感じる部位があります。特に初期は塗料のワックス成分が硬化しているためザラつきを感じます。
自然塗装は定期的にワックス成分を追加する必要があり、各塗料メーカーの提供するメンテナンスワックスなどを塗布することをお薦めします。
自然塗装 着色
オイル塗装との相性の良いアカシアは当然ながら着色してもより自然に綺麗に仕上がります。ホワイト系、グレー系、ブラウン系と色を選びません。
定番のウォルナット・チーク系から近年人気のホワイト・スモーク系まで色を選びません。
アカシアの各部位
フローリング材としての各部位の特徴について
※以下はナチュラルグレードの特徴です。